初動を引き受ける人が、消耗しないための設計

—— 初動を引き受ける立場にいるときの、あの違和感

企画の初動を引き受けるとき、
いつも、
同じような違和感にぶつかる。

人をつなぎ、
まだ形にもならない話を転がし、
「これは走るかもしれない」と、
少しだけ輪郭が見え始めた瞬間。

後から、
同僚が入ってくる。

そのとき、
一瞬だけ、
胸の奥に引っかかる感覚が生まれる。

「……あれ?
最初から、
一緒だったっけ?」

そして次の瞬間、
こんな問いが、
自分に向く。

自分は、嫌な人間なのだろうか。


目次

嫉妬ではなかった

最初は、
正直に、
そう思った。

「先に動いたのは自分なのに」
「形になりそうになった途端に、入ってくるのか」

でも、
どうもしっくり来なかった。

なぜなら、
自分を見直してみると、

  • 手柄が欲しいわけでもない
  • 主導権を握りたいわけでもない
  • 誰かを排除したいわけでもない

ただ一つ、
引っかかっていたものがあった。


違和感の正体は「構造」だった

整理して分かったのは、
これだった。

初動で、
私がやっていたことは、

  • 人をつなぐ
  • 温度感を探る
  • 失敗する可能性を引き受ける
  • まだ「企画」とも呼べない状態を耕す

成果にも、
数字にも、
会議資料にも、
載らない。

でも、
一番、
リスクが高いフェーズ。

一方で、
後から入る人が、
動きやすいのは、

  • 形が見えたあと
  • 説明可能になったあと
  • 成功確率が上がったあと

どちらが悪い、
ではない。

役割が違うだけだった。


「途中から入る人」を敵にしない

ここで、
一つ、
はっきり決めたことがある。

途中から入る人を、
敵にするのは、
合理的じゃない。

むしろ、

  • 実装ができる
  • 説明がうまい
  • 組織に翻訳できる

加速装置として、
使ったほうがいい。

だからこそ、
必要なのは、
感情の我慢ではなく、

自分を守るための設計だった。


初動を引き受ける人が、自分を守る設計

① 主張ではなく、役割を固定する

「私がやりました」
とは、
言わない。

代わりに、
自分の中で、
こう定義する。

私は、初動の仮説検証と人つなぎを引き受けている。

成果ではなく、
機能で、
自分を定義する。


② 名前より先に「前提」を置く

名前やラベルが、
先に決まると、
意味がすり抜ける。

だから、
最初に、
こう置く。

これは、まだ検証フェーズの動きです。

それだけで、

  • 後から来る人の立ち位置が決まる
  • 文脈が残る
  • 初動が消えにくくなる

③ 合流点を、自分の中で決めておく

どこまで、
一人で動くか。

どこから、
共有するか。

これは、
宣言しなくていい。

自分の判断軸として、
決めておくだけでいい。

合流点が決まっていると、
途中参加が、
「侵入」にならない。


④ 渡す情報を絞る

全部説明しようとすると、
消耗する。

渡すのは、
この3つだけ。

  • 背景
  • 前提
  • 現在地

それ以上は、

そこは、走りながら詰めましょう。

で、
止める。

説明しすぎないことも、
設計。


⑤ 主導権ではなく「編集権」を持つ

初動担当が、
守るべきなのは、
リーダーシップじゃない。

編集権

  • 何を残すか
  • 何を捨てたか
  • どう積み上げるか

途中から入る人は、
素材を増やす。

編集するのは、
初動担当。

ここを分けると、
消耗しない。


結論

途中から入る人は、
奪う存在ではない。

初動をやらない(やれない)代わりに、
形にする力を、
持っている人たちだ。

だから、

  • 敵にしない
  • でも、飲み込まれない

そのために必要なのは、
感情の強さではなく、
設計

初動を引き受ける人は、
成果を取る人ではなく、
成果が生まれる前提を作る人。

そう定義できたとき、
あのモヤっとは、
消耗ではなく、
役割のサインに変わる。


まとめとしての記録

  • 違和感は、嫉妬ではなく構造の問題
  • 途中参加者は、加速装置
  • 守るのは、成果ではなく役割
  • 名前より前に、前提を置く
  • 編集権を、手放さない

今日は、
そのための、
思考ログ。

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